「パスを通す」ということ

 

手順
 パスを通す → .pas → コンパイル→ .dcu → ビルド → EXE




ここで言う「パス」は,ライブラリのパスのこと!

コンポーネントやプログラムのファイルは、パスの通ったフォルダにないと利用できません。

たとえ、uses 部に必要なユニット名が書いてあっても、パスが通っていないとファイルが「見つからない」「見つかりません」等のエラーが発生します。


パスとは、
Delphi がファイルを探しに行く場所 (フォルダまたはディレクトリ) のこと。

パスの設定なしで使用できればいいのですが?

 そうすると、システム内ネットワーク上の全てのフォルダ内を検索することを意味します。
 これは効率的ではありません。

 また、バックアップとして同じ名前のファイルが別のフォルダに存在した場合、
 どちらを使用するかも問題となってしまいます."



XXX.pas というファイルをコンパイルすると、

 一般には拡張子が dcu の XXX.dcu というコンパイル済みのファイルができます。



Delphiは、この dcuフ ァイルを使用して実行ファイルEXE を作成します。

プロジェクトをコンパイルして EXE ファイルを作成する際、全ての pas ファイルをコンパイルすると時間がかかりますが、
dcu を使用すれば時間の短縮になります。


したがって
 コンポーネント類も、一度コンパイル済みの dcu ファイルを作成すれば、
 元の pas ファイルにパスが通ってなくても、この dcu ファイルにパスが通っていれば利用可能となります。


Delphi が通常使用するいろいろな Classes.pas, Graphics.pas, Controls.pas 等のファイルには、
デフォルトの状態ではライブラリのパスは通っていません。

それらのコンパイル済みの dcu ファイルにパスが通っています。
 これは pas ファイルの中身を編集してもその変更結果はそのままで
 たとえ再構築 (ビルド) しても、作成した EXE に反映されないことを意味しています。


ネット上で配布されているコンポーネント類は、pas ファイルまたは dcu あるいはその両方が配布されいます。

したがって
 これらのファイルが存在するフォルダにパスを通すことになります。

pas ファイルにパスが通っていると、
 プロジェクトの再構築(ビルド)の時、Delphi はそのファイルをコンパイルして新しい dcu ファイルを作成し使用します。
インストーラが付属しているコンポーネント類には、ライブラリパスの設定を自動的に実行してくれるものもあります。

以上